ギャラリーにいて、ひたすら自分の撮った写真を眺めている。
展覧会には、日々の写真行為を他人に見てもらうのと同時に、
自分自身の写真をひたすら客観視し、今後の課題を見付けていくという意味がある。
真っ白い壁に掛けられた写真に沿って、何度も会場をウロウロする。
徐々に、写真に写された世界の、さらに向こう側がボンヤリと見え隠れし始める。
今回の展示では、前回までのそれとは若干の変化が見える。
相変わらず新宿ばかりを歩き回っているのは病的でいかんなー。と感じるが、
写真(被写体)の幅はふえてきてよい感じだと思える。
ポートレートにこだわって撮影を進めているが、そのこだわりが世界を狭めるようでは意味がない。
自分が見て感じ得た新しい世界を、既存の稚拙な知識でカテゴライズしてしまうことは愚行だ。
ポートレートだけをやりたいわけでもないし、スナップでも、風景でも、報道写真でも、ましてやヌードなんかでもない。
とにかく「写真」がやりたいんだよ!