不健全だが、とても大切な時間

午前0時、雨降る中、突然散歩に出かける。
ガスった空気、街灯の明りが紗をかけたように滲んで見える。

ものいわぬ口より内蔵を飛び出させ、仰向けになって潰れた蛙。
空を飛ぶ夢でも見たのか、滲んだ明かりに誘われて飛び出したが最後、車に轢かれてペッシャンコ。
その亡骸に雨が降る。

修道院の入り口で、マザーテレサが慈愛の微笑みをうかべている。
彼女に挨拶していると、突然雨脚が強くなった。ザアッって。
向こうから、ものいわず人影が近づいてくる。傘もささずに。

一人で歩くのが好きだ。
一人で歩いている人が好きだ。
これは写真を始めてからなのだろうか?
いいや、ずっと前からだ。
キラキラと輝いた思い出も持ち得ず、雨のなか一人トボトボと歩き去る後ろ姿。
出会いを求めて彷徨している僕自身。

無性に写真が撮りたくなるが、やり方がわからない。
こんな日もある。

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