暗室と撮影と写真展

先日水曜日は東京ビジュアルアーツでの授業の日、朝9時から21時までみっちりと。

午前中は一年生の暗室実習。この数年のうちに、急速にデジタルシフトが進み、それに伴い暗室作業に対する学生達の意識も変化してきたように思う。
デジカメで撮影しているからだろうか、この時間を弄んでいる学生も少なからずいるが、
フイルムで撮影して、印画紙にプリントするという、ある種の不便さも楽しんでもらえればと思う。

午後からはロケの授業。学校を飛び出して外へと出かける。
この授業では、主に僕自身が気になっている写真展へと出かけている。自分にとっては、なんとも贅沢な時間だ。
本日は、移転してリニューアルしたばかりのニコンプラザ銀座へ。「世界の響き」と題された展示。
真新しいギャラリースペースも素敵だが、やはりそこに在る写真たちが素晴らしい。
なかでも、北島敬三氏が二十歳の頃撮影した写真がひときわ力強く目に飛び込む。
いま現在、二十歳前後である学生達の目にはどのように映っただろうか?
喫茶店でコーヒーを飲みながら学生達と話し、感想などを聞く。多様な意見が飛び交う。

日が暮れる頃、銀座から日比谷公園を横目に自転車で走る。皇居をまわり、国会議事堂を過ぎて再び学校へ。
夜間部の時間枠で暗室ゼミ。卒業制作を間近に控えた二年生は黙々と作業を進める。
不安も焦りも乗り越えて、ただひたすらに引き伸し機から投影された像を凝視し、目の前の印画紙と対峙している。
無駄のない、その所作を美しいなと思った。

九時半に本日の授業はすべて終了。その後、居酒屋でゼミ生との会食。
勢いよくプリント作業していたからだろう、みなハラペコの様子だ。
来た皿を片っ端から、これまた勢いよくペロリとたいらげる。
充実した時間を過ごした後のバカ話と笑顔。そんな一日の終わり。

深夜帰宅。明日の撮影仕事の準備を済ました後、出来事を反芻することもなく就寝。
これからも、写真を中心に人生は回る。

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