何か思想があってというわけではないんだが、今から6、7年前、山谷の玉姫公園で行われている越冬闘争に参加した。
バリケードで囲われた公園。無許可デモに参加して機動隊にボコボコにされたり、そこに集まる日雇い労働者やホームレスなどを8×10インチのカメラで撮影させてもらったり。
日中は炊き出しの手伝いをして、夜は配給された布団で公園にて野営。
そんな日々を終え吉祥寺の家に帰宅すると、身の回りの日常の平穏さがかえって不思議に感じたものだ。
その時撮影させてもらったオジサンと新宿で再会。
声をかけるとはじめはキョトンとしていたが、当時のことを話すうち徐々に思い出してくれたよう。
昔も今も、東京で写真を撮るということはとてもエキサイティングな行為なんだ。