街の灯り

ところで、日中撮影した後の、街灯がともる時間帯が大好きだ。
 空の明かりと街の明かりが等価になったその刹那、いままでに訪れた場所のどこかであるような、またはここでもないようなファンタジックな世界を感じるからだ。空の明かりはビルを照らさず、ビルの光も空を照らさない。相殺された光の中、前も後ろも上も下も消え失せた世界が顔をもたげる。ほんの短いその時間、僕はこの世界の真ん中で、一日に撮った写真を反芻しながら心の旅を楽しんでいる。

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