野宿

尾仲浩二写真展「夏、大阪まで」の関連イベント「尾仲浩二×百々武トークショー」にいってきました。
この展示は、尾仲さんが29歳のときの写真のリプリントで構成されている(氏は現在47歳なので18年前)。
当時、突如として思い立った尾仲さんは、徒歩で大阪を目指す。
「金はなかったが、時間はたっぷりあると思っていた頃」
と回想しているだけあって、当然のように野宿での旅だったようだ。
同じく貧乏旅行をしながら撮影を繰り返している百々武(現在29歳)とも、野宿話に花が咲く。
観客に向かって尾仲さんが質問を投げかける。
「このなかで野宿した事ある人っていますか〜?」
思わず手を挙げた。

日本で、インドで、チベットで、二十代の頃は僕も野宿ばかりしていた。
本当、金はないんだが行きたい所は無限にあって、手っ取り早く節約するにはまず野宿だった。

秋田県では田んぼに寝たな。土が柔らかくて気持ちよかったよ。
沖縄の那覇ではスーパーの非常階段で蚊と格闘し、久米島では砂浜で二週間。
雪降り積もる冬の北海道のバス停で魚肉ソーセージを喰らい。
インドの砂漠ではルソーの「眠れるジプシー女」よろしく。
チベットの山中では、狼の遠吠えにおびえながら、ナイフを握りしめて寝た。

最近では奥多摩のキャンプ場で、ロッジがあるのにわざわざ一人で河原で眠る。
こんな経験は、なんの自慢にもなりはしないし、人に野宿を勧めることもないんだけど。
単純に、屋根がある所からは見えない景色が見えた。
闇の恐怖と、星の明るさを体感できた。
今でも雨の夜なんかは「屋根があってよかったな」と感謝している。

自宅のベットのなかで。

西チベットのカイラス山、右手の崖の麓の洞窟にて野宿。

2 thoughts on “野宿

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    ( ゚∀゚)ノィョ―ゥ、有さん!
    ギャラリーを開いたようで、おめでとう!
    ひさしびり~!やっと連絡できるとこみつけたわ!ってだれかわからんか、長いこと連絡してなかったから忘れたかもしれんが…
    カイラスの洞窟、チャムドでは一緒やったおかぴーです。
    去年中国から帰ってきました。今、大阪で仕事してます。

    大阪に来ることあったら連絡ちょ-だいな!飲みに行きましょうや!
    afrodonkey2002@yahoo.co.jp←おらのメールアドレス。

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    死ぬ目にあったことがないからかもしれませんが、野宿はきもちがいいですね。疲れは全然とれないけど。

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