地平第12号 / Chihei 12

カメラはぼくらの武器だ。自己表現に終止する回路を断て。
写真は閉塞した感性を脅す凶器のようなものです。
見たいのはきみの写真でなく、きみの写真が開示する世界なのです。

という黒沼康一氏のアジテーションを軸にして、1972年に創刊以降、第10号まで5年間にわたり刊行された写真同人誌『地平』。私の写真学校時代の恩師百々俊二先生が中心的な役割をしていた事もあり、学生時代から何度も目にし、その存在を意識してていた。昨年、41年ぶりに復刊した「地平 第11号」は大阪在住の写真家が「大阪」を撮るというテーマのため、参加写真家として誘っていただく事は叶わなかった。その発刊記念展のレセプションの際に百々先生に口惜しい気持ちを伝えいていた甲斐あってか、今回の「地平 第12号」は声をかけていただき、写真家として参加することに相成った。今号のテーマは「平成最後の一日と令和最初の一日」。各々の参加写真家がそれぞれの居場所での二日間を撮り下ろすというもの。4月29日に台湾から帰国したばかりの僕は、いつもの撮影フィールドである新宿から「退位の礼」が行われた皇居周辺へ、また年号が変わる瞬間の渋谷スクランブル交差点、日付変わって令和の新宿など、雨降る東京の街を歩き回って撮影しました。ご高覧いただけましたら幸いです。


地平 第12号
参加写真家:百々俊二、阿部淳、有元伸也、権泰完、山田省吾、野口靖子、松岡小智、真鍋奈央
発行:Case Publishing
判型:200×297mm、64ページ、並製本
価格:3,000円(700部限定)
発刊:2019年

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