BANSHAN PHOTOGRAPHY AWARD

昨年の一回目に続き、今回も「半山・フォトアワード」の審査員の大役を務めさせていただいております。この写真賞は「半山ギャラリー」のオーナーで写真家の張鈺くん(日本写真芸術専門学校・武蔵野美術大学大学院卒)が独力で立ち上げたもので、以下の引用文を志としている。張鈺くんとは日本写真芸術専門学校の卒業制作審査会で出会ったのだが、その作品の質の高さと多岐にわたる活動に尊敬の念を覚えている。そんな彼から参加を依頼されたので、微力ながらも協力できればと思ったのだった。

近年、中国から写真を学びに来日する留学生たちが増え、両国の写真文化の接点が徐々に増えてきました。そこで、さらなる日中間の写真文化の交流促進を目指し、かつまた、アジア発の新しい写真表現のあり方を模索すべく2020年に「半山・フォトアワード」をスタートしました。対象は、年齢35歳以下のアジアの若い作者たちとします。日中間の未来を築く礎を育み、アジアの写真界の地平を拡げる機会になればと考えています。

また、審査員は、日本、中国の写真界で活躍する作家、評論家、キュレーターにお願いしました。日中の異なる写真文化を持った審査員に、グランプリを選ぶだけでなく、対話をしながら、それぞれの写真文化の特徴を明らかにし、共有できるような議論を進めていただければと考えています。ひいてはこの「半山・フォトアワード」が、日本と中国の、さらにはアジアの写真界の架け橋になること目指したいと思っています。

僕自身、長年に渡り写真学校の講師をしていることもあり、基本的に若い作家さんの作品を見るのは好きだ。また僕のゼミの学生にも留学生は多く、中日及びアジアの写真文化の交流を活性化したいという彼の志にも共感するところが大きい。……しかし、他者の作品を審査するというのはなかなか大変な作業で、精神的にも肉体的にも、また時間的にもかなり消耗する。実際に昨年の応募数は640作品にも及び、作品を見るだけでも一週間ほどの時間を要した。そしてオンライン面談形式での最終審査は9時間半にも及ぶ長丁場で、参加者も審査員も全員クタクタになった。ともあれ、このような機会に恵まれるのは誉であるし、疲れ以上に得るものが大きい。今回も未知なる良作に出会えることを楽しみにしています!

募集要項は以下のリンクをご参考ください。

第一回半山アワードの結果

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