かつて青春時代の一年間をインドで過ごした。
色々訳あってその時撮影した写真は未発表になっている。
病気もしたし辛いことも沢山あったが、今となってはいい思い出である。
しかし写真が未消化なこともあってか、その旅の記憶は僕の中で澱のように溜まっている。
それがふとした刹那、甦ることがある。
うだるような暑さのなか、日が沈みゆく時。
バスにのっている時。
そしてなぜだか帰り道、日の暮れた住宅街で、夕飯のお味噌汁の匂いの漂う時。
不意にあの時見た風景が目の前をよぎる。
なんでだろう?
またいってみたいな。