HEAVEN STATION

撮影仕事で朝から箱根へ、あいにくの雨模様。
カメラが濡れないようにかばいながら撮影を進める。雨が激しくなるとクルマの中で雨宿り。
気密性の高いシェルター内から見る風景は現実味に欠け、皮膚感覚を失わせる。
車外の湿気と比べて、ガラス一枚隔てたこの空間のなんと無味乾燥としたことか。夢も現だ。

峠を越えると濃い霧が視界を遮った。クルマから降りて辺りを見渡す。足下より延びる一本道が霧に飲み込まれて消えてゆく。空中を漂う水の粒子に包まれてファインダーを覗く。
真っ白だ。
そのファインダーの中心に、かすかな小さな黒い沁が現れた。
その沁は徐々に大きくなり、フォーカスが合い、輪郭を顕にする。

あれはなんだ!?

それは、着物姿の吉永小百合を背負って走る西田敏行だ!

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意味不明な妄想の元ネタ、雪の登山鉄道が舞台の「天国の駅」は大好きな映画のひとつです。

それはさておき、無事撮影を終えると雨が止み日が射しました。雨男ですね。

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