Seoul 2018 #4

Galleries:
SPACE22オープン前の時間帯や、滞在最終日のフライト前の時間を使って、ソウル市内のギャラリーや美術館を巡ってきました。写真を撮れなかったギャラリーも多々あり、訪れた全てを紹介することはできないが、僕の分かる範囲でここに記させていただきます。
ソウル特別市中心部にある朝鮮王朝時代の王宮である景福宮/Gyeongbokgungを取り囲むようにして、現代美術や写真のギャラリーが点在している。徒歩で回れるギャラリー密集地域としてはかなり充実したエリアだと思う。人口規模は東京とそう変わらないソウルであるが、それぞれのスペースは天井も高く空間的余裕があり、また築年数も浅い新しいギャラリーが多い。近隣にはフレームショップなどの美術関連洋品店やアートグッズなどを扱う店なども多く、近年の韓国のアートに対する盛り上がりを感じざるを得ない。

“Artspace Boan1942” 元々は古い旅館を大胆にリノベーションしたギャラリーとして運営していたが、そこに隣接した土地に地上4階、地下2階の新しいビルが完成したばかり。旧館と合わせて三つのギャラリースペースがあり、新館にはレジデンススペースやアーティストが集うバーなども併設している。画像は旧館に元々あった古い看板を使用した作品。ふつうに「旅館」と書かれています。

Artspace Boan1942

新館地下二階にあるバー “B_BarProject” 透明アクリル製のフロアー下には、ブルーにライトアップされた遺跡発掘跡が見られる。

Artspace Boan1942から徒歩数分の同じ通り沿いにある “INDIPRESS GALLERY” こちらも古いビルをうまくリノベーションして利用している。一階、二階にそれぞれ展示スペースがある。

INDIPRESS GALLERY

こちらでは「日本未来線」にも出品している昨年の土門拳賞作家の梁丞佑さんが展示中。

“Gallery LUX” 写真専門のギャラリーとしては歴史があるらしいが、こちらも新しく建設したビル。二階、三階にそれぞれ展示スペースがある。

Gallery LUX

流歌軒(ryugaheon)。こちらは今回訪れたギャラリーの中では珍しく、ドキュメンタリー作品を扱うギャラリー。二階と地下階にそれぞれギャラリーがあり、ブックショップ、コーヒーショップも併設している。ギャラリー内が取材中だったので、地下階のギャラリーは見学できませんでした。

流歌軒

“Gallery INDEX” こちらではギャラリー内でレクチャーが行われていました。お邪魔なのでさらっと見て退散。

Photo Magazine IANNを定期的に刊行し、同レーベルでの写真集も多数発表している “IANNBOOKS” の新社屋。海外のフォトフェアやブックフェアなどにも精力的に出店して活動しています。

IANNBOOKS

まだ内装工事中だったが、階下にはギャラリースペース、二階にはブックショップとオフィスを構える充実のスペース。スタッフはみんな若いが、これからの韓国における写真集出版のフラッグシップとなってゆくことを予感させる。

“KUKJE GALLERY” こちらはK1、K2、K3と名付けられた三つの独立したスペースがあり、K1ではレストランやショップ、K2、K3はそれぞれ特徴のあるギャラリーになっている。

KUKJE GALLERY

こちらはK3の外観。コンクリート打ちっ放しの建物を鎖帷子のようなチェーンで覆うという斬新な外観。

K3の内観。天井の乳白アクリルを通して自然光を取り込むというアイディア。おそらく季節ごと、天気ごと、また時間帯によって異なる表情を見せることでしょう。贅沢な天然照明、しかもエコ。K2、K3ともにByron Kim氏の “Sky” を開催中。

KUKJE GALLERYのすぐ近くにある “ARARIO GALLERY”、こちらのギャラリーはこのスペースの他にもソウル郊外の街、天安/Cheonanと中国の上海にもスペースを構えている。

ARARIO GALLERY

韓国の女性アーティストのさきがけであるJung Kangja女史のペインティング作品とインスタレーションを展示中でした。

スペースも作品もとても素晴らしかったです。

ライアン・マッギンレーやニック・ナイトなどの人気写真家の展覧会も開催したことがあり、若者に絶大な人気を誇る “Daelim Museum” 。平日の早い時間に訪れたのですが、どのフロアーも若者でいっぱいでした。

Daelim Museum

こちらでは “Paper, Present” と題したペーパークラフト作品の企画展を開催中でした。多くの人が作品をスマートフォンで撮影している。インスタグラムなどのSNSを通じた広がりが来館者数の増大につながっているようだ。

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