“Tokyo Strut” Making Process, Part 5

出張校正:
テスト校正から本機校正までは印刷所から送られてきた仕上がりを確認しながら朱入れ作業を行い、またその指示の入った校正紙を印刷会社に戻すのだが、最終的には印刷会社に出向き、P.D(プリンティング・ディレクター)と顔を突き合わせて修正作業を行う。
今回の写真集の印刷会社は、2016年に出版した拙著「TOKYO CIRCULATION」と同じ東京印書館にお願いした。P.Dの高栁さんと仕事をご一緒するのも6年ぶりだ。高栁さんは「印刷教信者」を自称されるマエストロで、印刷の素晴らしさやそのテクニック、また実際の印刷現場の様子などを自身のYouTubeチャンネルで紹介(布教)されている。実際にお会いするのは久し振りなのだが、相変わらず情熱的でユーモアに溢れ、それでいて仕事っぷりはスピーディーかつ確実。写真集制作に於いては本当に頼りになる存在だ。今回も一回目のテスト校正からほぼ完璧に仕上げてきてくれた。この出張校正では更に細部に渡り、微妙なニュアンスでの調整を行う。僕の要求を高栁さんがすぐさま印刷用語とその数値に直してくれて、オペレーターがディスプレーに反映させてくれる。このスピード感とライブ感はオンラインで再現することは難しい。やはり写真集制作に於いては顔を突き合わせての仕事は重要だ。テンポよく校正作業は進み午前中に全ページ終了。次はいよいよ本番印刷だ。

有元伸也新作写真集「Tokyo Strut」は ZEN FOTO GALLERY より6月21日発売予定です。

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