Gallery, Museum:
PhotoONEの開催中はほとんど崋山1914の敷地内に居て、あまり観光などはできなかったですが、搬入日や滞在最終日のフライト前には何件かのギャラリーや美術館を見て回りました。とくにフライト前はほとんど時間がなく、タクシーを飛ばしての移動と、展示も駆け足で見ることになってしまったのですが、それでも見れてよかった展示が多々ありました。また搬入日には大雨の中で故宮博物館も見学してきて、収蔵品も大変素晴らしかったのですが、それらは他の方々の記事等でも見れることでしょう。とりあえず台北のギャラリーと美術館の展示を紹介します。
中山區に所在し、滞在していたホテルからも徒歩でいける「朋 丁 pon ding」。一階にはBook Shop、二階はCoffe Shop、三階がギャラリースペースになっています。古いビルですが、時代を感じさせる重厚な作りで、当時の内装を残しながらも現代的にリノベーションされている心地よいスペース。日本人作家 富澤大輔さんの個展を開催中でした。一階の書店には展示作家の関連書籍もフィーチャーしてディスプレイされていた。
本のセレクトもセンスよかったです。隣のビルは「朋 丁 pon ding」と同じ作りの双子ビルなのですが、現在は借り主募集中。誰かギャラリーやりませんかね?
1839當代藝廊で開催中だったTPPGメンバーの宛超凡の個展の様子。こちらの展示は6月15日まで開催しているので、台北を訪れる人はお立ち寄りください。ちなみに私もこちらのギャラリーで11月に個展を開催予定です。会期が近づいたらまた告知します。
以前の台北滞在時にも訪れた「台北市美術館」。この美術館は毎回企画展が素晴らしく、訪台の際にはなるべく訪れるようにしている。一階のメイン展示室で開催していた Thomas Demand展は残念ながら二日前に終了していました。
二階の展示室で開催していた台湾出身の現代美術家 頼純純(Jun.T.Lai)回顧展「黑潮」。誠に不勉強でこの作家のことを存じ上げていなかったのですが、私好みの作品で素晴らしい展示でした。
インスタレーションからオイルペインティング、彫刻作品まで幅広い作風で、どの作品もキッチュな可愛らしさとちょっとしたユーモアがあり、ツボにはまりました。時間なくて駆け足での観覧だったのが残念です。
黑潮:賴純純回顧展
黑潮:賴純純回顧展
三階の展示室はPhotoONEディレクターの沈昭良さんも参加している写真作品展「時代劇場」。国内外の18名の作家が参加しています。日本人作家が多めでした。
イギリス人作家 Anna RIDLERさんのヴィデオ・インスタレーション「Circadian Nocturne」。月下美人の開花の様子を早送り?で、暗闇の中のマルチディスプレイで表現。没入感のある作品でした。
おなじみ森山大道さんの「記錄:台灣」
台湾出身で唯一のマグナム正会員 張乾琦(Chien-Chi Chang)の「Magnumnites」。氏の作品「The Chain」は2017年に同美術館で開催された企画展「微光闇影」でも拝見した。今回の展示の「WARNING! digital manipulation KILLS photography」のメッセージは今も有効だろうか?この写真に写っているマグナム会員の6人の内、3名は既にお亡くなりになられている。
おなじみ石內都さんの「ひろしま/廣島」
こちらも2017年の企画展「微光闇影」でも拝見した何經泰(Ho Ching-tai)の「百年不斷的人神之約:排灣族五年祭」。台湾の原住民のパイワン族の催事をウェットコロジオンタイプで撮影した作品。
展示室の最後の作品は杉本博司さんの「廢墟劇場」。
とにかく全作品見ごたえがあったので、時間がなく駆け足での観覧だったのが重ね重ね残念に思います。もし台北に行かれて、この美術館を訪れる予定の方がおられましたら、時間に余裕を持って観覧されることをお勧めします。
他にも國家攝影文化中心(National Center of Photography and Images)の展示も見てきましたが、急ぎすぎて画像はないです。