写真を取りながら街を歩く時は地図を見ない。そもそも目的地などないわけなので地図を見たところで仕方がない。交差点に差し掛かったら気になる方向に進んでみる、ただそれだけだ。坂道は嫌いではないので、なんとなく惹かれるように高台に登る。すると眼下に青い海が見えた。せっかく港町でもある釜山に来て海を見ない手はない。高台から踵を返し海に向かって歩く。特に狙っていた訳でもないが、辿り着いた場所は釜山港を代表する魚市場であり、一大観光地でもあるチャガルチ市場だった。新鮮な魚介類が所狭しと並び、その場で調理して提供する屋台なども数多くあり垂涎ものだ。しかし約束の時間も近づいてきたので市場を抜けたところで足早に退散。新鮮な魚介料理はまたの機会に。(……翌朝魚介料理にありつけることを、この時はまだ知らない)










